中古車購入と修復歴の問題

中古車を購入するにあたっては、その車に修復歴があるかどうかに気をつけたほうがよいのはもちろんですが、この修復歴というのは、一般人がイメージするものとは、そもそも定義が違っている可能性があります。一般的に、中古車の修復歴といえば、自損事故などを含めた交通事故で、バンパーやドアなどが損傷したり、ボディにめだったキズが付いたのを、板金塗装などの手段でもとどおりにしたことがあるというイメージで用いられることが多いものですが、中古車業界の用語としての修復歴はそうではありません。自動車の適正表示による販売を推進している業界団体である自動車公正取引協議会などの取り決めによって、自動車のフレームやルーフパネルなど、使用上の強度に影響を与えるような部分について、部品の交換や修理を行った履歴があるものが、すなわち修復歴ありとよばれることになっています。これは原因が交通事故であるか、その他の原因であるかを問いませんので、その点でも一般的なイメージとはずれている可能性があります。

また、バンパーの破損などの軽易なものについては、たとえ交換修理をしたとしても、それは修復歴ありとしてはみなされないということになります。このように、中古車業界で使用されている用語のなかには、よく意味を理解しておかないと、思っていたのとは違うということもあり得ますので、取引の前段では店舗のスタッフなどに内容を確認しておいたほうがよいといえるでしょう。

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